スキンケアやメイク中に出るポロポロ、モロモロの解消方法

スキンケアやメイクの最中に、消しゴムの白いカスのようなものが顔の表面にポロポロ出る現象を体験したことはありませんか?
スキンケア中だと、化粧水後に乳液や美容液、保湿クリームを塗布している時や、オールインワン系の化粧品を付けている時などに。メイク中だと、化粧下地やリキッドファンデーションを塗っている時などに。
指の腹やパフやスポンジなどで、顔の表面をこすったりすると出てくるモロモロ。目元やこめかみ、おでこやフェイスラインなど、白いカスのようなものが出る箇所は人それぞれです。

このモロモロが出ると、折角スキンケアしたのに顔を洗い流したくなったり、ファンデーションがヨレて上手くのらず、メイクがきれいに仕上がらなくなります。
また、このモロモロが出ることによって、肌の表面の皮が剥けてしまったのか、溜まった角質が落ちたのか、洗顔が足りなくて皮脂や垢が浮き出てきたのか等、不安になることがあると思います。

この「モロモロ」と呼ばれる消しゴムのカスのようなものの正体と改善方法をご紹介します。

肌の表面に出るカスの正体

肌が乾燥で粉をふいている感じはしないのに、肌の表面から垢や古い角質のようなカスがピーリングをした時のように出てしまうのは、化粧品に含まれるとある成分が関係しています。
その成分とは、「カルボマー」や「ジメチコン」「メチコン」などのシリコン系成分です。化粧水、乳液、美容液、クリーム、クレンジング剤などの基礎化粧品や、化粧下地、シャンプー、トリートメントなどに配合されています。
この成分が皮脂(塩分)やその他成分と肌の上で反応し、こすった時にポロポロと出てくると言われています。

また、シリコン系成分以外でもヒアルロン酸やコラーゲンがモロモロの原因となる場合があります。保湿成分としてスキンケア商品に含まれるこれらを肌に塗布してこすると、消しゴムのカスのようにポロポロ出てくる場合があります。

モロモロの肌への影響

シリコン系や保湿系の成分が配合された化粧品は、モロモロが出るから肌に悪そうにみえますが、そうとも限りません。

よく化粧品に含まれている「カルボマー」は合成ポリマーと呼ばれ、増粘剤としての役割があります。基礎化粧品にとろみを付けたり、ゲル状にしたり、肌につけてツヤを出したりします。
合成ポリマーは毛穴に詰まったり皮膚呼吸の妨げになるのでは?と一部で敬遠されることがあります。しかし、カルボマーなどは水溶性なので洗顔すれば水と一緒に流れ、毛穴に詰まることはありません。また、皮膚呼吸を妨げる影響については科学的根拠がないため、肌荒れや肌トラブルなどに繋がるようなことはありません。

保湿系成分のヒアルロン酸やコラーゲンは、もともと肌に存在する成分です。言うまでもなく、肌への有害性はありません。

このようなことから、肌自体に直接悪影響を与えているわけではないので、モロモロが出るからという理由でシリコン系や保湿系成分を含む化粧品を避ける必要はありません。

ポロポロとカスが出ないようにするためには

モロモロは肌に悪影響を与えるものではないとわかっても、擦るとポロポロとカスが出てくるのは不快ですよね。
しかし、塗布する化粧品の組み合わせを変えることでその不快感は避けられますが、どの組み合わせが悪いのか一品一品確かめるのは容易なことではありません。
原因であるシリコン系や保湿系成分を含む商品の使用を避けることも、現実的ではありません。

では、モロモロを出さないようにするためにはどうすればいいのでしょうか。

基礎化粧品の塗布は優しくハンドプレス

基礎化粧品を重ね付けしたりたっぷりと塗布した場合、特にモロモロが出やすくなります。

モロモロが出る化粧品を塗布する場合、一度にたくさんの量を付けずに、まずは少量をしっかり肌に馴染ませるようにしてください。手や指を肌の上で摩擦をかけて滑るように付けると、モロモロが出やすくなります。さらに、肌への摩擦はシワや毛穴の開きの原因にもなります。
肌の表面はなるべく摩擦で動かさないよう、指の腹や手のひらで軽く抑えつけるよう優しく塗布してください。
また、その後に塗布する化粧品があればすぐに付けず、少し時間を置いてから塗布してください。

オールインワン化粧品の中でもゲル状のものは、肌馴染みと塗布した時の質感を良くするために、よく合成ポリマーが配合されています。モロモロも出やすいため、塗布する時は少量で、摩擦をかけないよう優しく肌に馴染ませましょう。

化粧水、乳液、美容液の場合は、コットンにたっぷりと染み込ませて軽いパッティングで肌に馴染ませる方法もおすすめです。ただし、コットンは常にひたひたの状態でパッティングするよう心掛けましょう。コットンが乾いた状態でパッティングを続けると、肌の乾燥を招く恐れがあります。

メイクは軽く叩くorメイク用ブラシで伸ばす

メイクの場合、化粧下地やリキッドファンデーションなど水溶性の化粧品を塗布している最中に、モロモロが出やすくなります。
肌の上に指の腹やパフで伸ばすと、どうしても摩擦がかかってしまい、伸ばしたファンデーションがポロポロと剥がれてしまいます。

指の腹で塗布する場合は、少量を手にとって肌の上をトントンと軽く細かく叩くように肌に馴染ませてください。色がまだらになったり、ヨレることなく乗せることができます。
パフを使用したい場合、軽く水で濡らしたメイクスポンジを使用するとよいでしょう。少量を薄く伸ばすことができ、肌馴染みもよくなります。伸ばす時はなるべく摩擦をかけないよう優しく、モロモロが出そうな箇所は特に丁寧に軽くトントンと叩くように伸ばしましょう。

他にも、毛足が短いリキッドファンデーション用のブラシもおすすめです。細かい毛は肌に摩擦をかけることなく、目尻や小鼻など細かい部分もしっかりムラなく伸ばせるので、モロモロが出る心配はありません。

また、化粧下地やリキッドファンデーションを伸ばした後、その上から水を湿らせたメイクスポンジで軽く押さえておくと、化粧崩れがしにくいツヤのある仕上がりになります。

モロモロを回避するには、擦らず丁寧に

モロモロの原因は肌に直接悪影響を与えるものでもなく、肌トラブルを起こすものでもありません。しかし、折角塗布した美容成分やメイクが剥がれ落ちてしまうのは不快ですよね。

使用する基礎化粧品やメイク用品を変えることも1つの手ではありますが、まずは手持ちの化粧品でモロモロが出ないよう対策してみてはいかがでしょうか。
指の腹や手、リキッドファンデーション用やシリコン系のパフは、特にモロモロが出やすい場合があります。肌の上に伸ばす方法を変えたり、複数塗布する場合は、重ね付けする間隔を少し多めにあけて、肌に馴染んでから次の化粧品を塗布するようにしてみてください。