美肌・ダイエット・健康・アンチエイジングで注目されるホルモン「オキシトシン」

体と感情に影響を与えるオキシトシン

「オキシトシン」というホルモンをご存知でしょうか?
オキシトシンとは本来、妊婦が陣痛を起こして出産に臨んだり、母乳を出すために分泌されるホルモンです。母性を感じると脳から分泌され、穏やかで優しい感情になったり、安らぎを与えてくれるホルモンです。
「癒しホルモン」「愛情ホルモン」とも呼ばれています。

オキシトシンは、男性にも分泌されるホルモンです。赤ちゃんや子供、家族や恋人、ペットなどと触れ合って愛情を感じることで、年齢問わず誰にでも分泌されます。

このオキシトシンの分泌は母体に影響を与えたり優しい感情にさせる他にも、美肌や健康、ダイエットやアンチエイジングなど、体のあちこちに影響を与えることがわかりました。

オキシトシンがもたらす影響

オキシトシンは脳から分泌されると、血液によって全身に運ばれます。分泌量が多ければ多いほど、全身の隅々まで行き渡り、オキシトシンの効果もより大きく発揮されます。

美肌、アンチエイジング効果

オキシトシンには、肌細胞の成長を促す働きがあります。
肌細胞の成長を促すことでターンオーバーが活発になり、新しい皮膚への生まれ変わりが盛んに行われるようになります。

ターンオーバーは肌本来の機能であり、美肌には欠かせない働きです。
新しい皮膚の生まれ変わりは肌に潤いとハリ、ツヤを与えます。これにより毛穴の開きやシワ、タルミが改善されます。
また、皮脂の分泌量が正常化されるため、ニキビや乾燥肌の改善にも繋がります。
ターンオーバーは、角質やメラニン色素が肌に蓄積することを防ぐため、シミやゴワゴワとした肌を解消します。

ターンオーバーの働きは加齢と共に衰えてくるので、年齢を重ねるごとにオキシトシンの分泌を増やすよう心がけてみてはいかがでしょうか。

健康的なダイエット効果

オキシトシンには、内臓脂肪を減らして肥満を予防し、ベストな体重を維持させる効果があります。増えてしまった体重を基準値に戻そうと、カロリー摂取を抑えて脂肪の燃焼を促す働きをします。

食事を抜いたり過剰な運動を行ったり、無理なダイエットは体を壊すことに繋がり長くは続きません。それに比べてオキシトシンは分泌するだけで、体の脂肪量を整え健康的な体型の維持を促してくれます。

健康的に体型を維持したい方は、オキシトシンでダイエットを始めてみてはいかがでしょうか。

体の不調、更年期障害など健康への効果

オキシトシンの分泌は、健康面の改善にも影響を与えます。

オキシトシンは自律神経を整える効果があるため、不安や緊張、恐怖心を鎮めて脳や精神的に安らぎを与えます。また、血糖や血圧を正常な値にコントロールさせる効果があります。
自律神経の乱れは体のあらゆる不調に影響を与えるので、頭痛や肩こり、腰痛、膝の痛み、立ちくらみ、更年期障害などの改善も期待できます。
免疫力の向上にも繋がるため、あらゆる感染症予防にも効果が期待できます。

体がリラックス状態になるので、ストレスや不眠などの解消にもなります。

オキシトシンは、精神面、能力面などにも影響を与える

美容、ダイエット、健康の他にも、オキシトシンには社交性や記憶力などを高める効果があることがわかっています。

自分の周りの人たちや、地域社会、文化など様々なものと交流しようとする意欲や好奇心を高めます。
また、記憶力や学習力も高まるので、勉強や仕事の効率を上げるためにも、オキシトシンの分泌は非常に有効と言えます。

オキシトシンの分泌を促す方法

オキシトシンは妊婦や母乳を与える時以外でも、以下の方法で誰でも分泌させることができます。


  • 家族、恋人、友人、ペットとのスキンシップ
  • 対面で会話をする
  • 朝に軽く30分程度の散歩を行う
  • 一緒に食事をする
  • 贈り物をする
  • 日光浴をする
  • 一緒に出掛けたり遊んだり、スポーツなどを行う
  • 好きな物を見たり食べたりする
  • ボランティア活動を行う
  • 感情表現を豊かにして感受性を高める

一人でいる時や睡眠前などふとした時に孤独を感じると、自暴自棄になったり、ちょっとのことでイライラしたり、思考がネガティブになって気力が落ちてしまいがちです。すると、体内ではストレスを溜め込み、自律神経が乱れ、体調不良や肌荒れを引き起こします。
このようなストレスを解消するためにも、上記の方法でオキシトシンの分泌を促すことは大変有効になります。
ひきこもりや鬱にも効果が期待できるとされています。

ITの発達でパソコンやスマホの利用で便利になった現代ですが、人と直接コミュニケーションをとる機会が減ったことで、オキシトシンの分泌も低下していることがわかっています。
上記の方法は全て実践する必要はありませんが、自分に一番あった方法を見つけ、続けていくことが大切です。