花粉症はお肌にも悪い!?花粉の季節の肌トラブルと、その改善方法

冬も終わりに差し掛かると、春の訪れとともにやってくるのが花粉症です。多くの日本人が悩まされている花粉症ですが、くしゃみや鼻水だけではなく、お肌のトラブルを引き起こすことがあります。
「花粉症による肌トラブルを改善したい!」そう思っている方も、結構多いのではないでしょうか?

花粉症による肌トラブルとは?

花粉症の症状として真っ先に思いつくのは、くしゃみや鼻水、涙が止まらないなど、耳鼻咽喉科に関する症状です。しかし、アレルギーの一種である花粉症は、くしゃみや鼻水以外にもあらゆるアレルギー反応を引き起こします。

花粉症によるアレルギー反応の一つに、お肌のトラブルがあります。暖かい季節になってくると痒みを感じたり、赤くなってしまったり、お肌の調子が悪くなる人がいます。この症状は「花粉皮膚炎」と呼ばれるもので、いわゆる花粉症の症状がない人でも発症するのだそうです。
具体的な症状としてはお肌の乾燥やカサつき、チリチリとした痒みや赤み、湿疹などがあります。花粉皮膚炎の症状がでると、普段使い慣れているスキンケアがしみてしまうなど、日常生活にも支障がでるケースもあります。

では、花粉皮膚炎はどんな場合に発症するのでしょうか?花粉皮膚炎の原因を調べてみましょう!

どうして花粉でお肌にトラブルがおきるの?

花粉皮膚炎になってしまうお肌には、実は、花粉と出会う前からトラブルが起きています。

もともと皮膚には、花粉などの外からの刺激を防ぐ、バリア機能が備わっています。しかし、空気が乾燥する冬はお肌の水分も少なくなり、角質のめくれなどでバリア機能が低下してしまいます。
この時点で、お肌にとってはトラブル発生です。
そんな冬の終わりにやってくる花粉は機能が低下したお肌のバリアをかい潜り、皮膚炎となって赤みや痒みを引き起こしてしまうのです。

花粉皮膚炎に治療法はあるの?

花粉皮膚炎にかかる原因が分かったところで、今度は治療法を探してみましょう!

お肌に異常を感じた場合は、専門の病院で診てもらうのが一番です。でも、軽い症状で病院に行くのって気が引けますよね。ましてや、毎日忙しく過ごしている方には、時間の確保も難しいものです。

では、自分でできる治療法はないのでしょうか?

花粉皮膚炎はお肌のバリア機能の低下が原因ということは、先程お話しした通りです。そのため花粉皮膚炎を治すには、やはりバリア機能の向上が必須です。

お肌に痒みや違和感があると、ついつい念入りにゴシゴシ洗ってしまったり、かゆくて掻きむしったりしてしまいます。これではバリア機能は下がるばかりです。
「花粉皮膚炎かも?」と思ったときは、優しい洗顔と充分な保湿が肝心です。刺激の強いクレンジングの使用は控え、充分に泡立てた洗顔料でお肌を包むように洗いましょう。その際、熱いお湯ですすぐと必要な油分まで失ってしまうので、お湯ですすぐときにはぬるめになるよう注意しましょう。
優しく洗った後は、素早くしっかりと保湿してください。いつもの化粧水がしみる場合には、低刺激の化粧水に変えるのがおすすめです。化粧水だけではなく、保湿クリームなどの使用も効果的です。

自分のお肌と相談しながら、刺激のない保湿を心掛けてください。

もう一つあった!花粉症にまつわるお肌のトラブル

花粉皮膚炎のことはお解りいただけたかと思いますが、実は、花粉皮膚炎以外にも花粉症にまつわる肌トラブルが存在します。

花粉症に掛かってしまうと、鼻をかんで小鼻の周りが真っ赤になったり、目が痒くてゴシゴシ掻いたりしませんか?ティッシュでお肌を擦ったり、手で擦ったりすることでも肌トラブルは起こります。これを「花粉症二次被害」と言います。

ティシュの刺激だけではなく、花粉症の人にとって欠かせないマスクも、顔や耳と擦れて肌トラブルを引き起こす可能性があります。摩擦によってお肌のバリア機能が低下してしまうため、お肌が乾燥するなどのトラブルが起きやすくなってしまいます。
また、マスクの中は湿度が高く蒸れやすいため、雑菌が繁殖しやすい環境になっています。マスクの着用が原因でニキビや吹き出物が悪化するケースもありますので、充分に注意してください。

花粉症二次被害自体はアレルギーではありませんが、花粉の季節特有の肌トラブルと言えます。

花粉症二次被害の治療方法は?

ティッシュなどによる過度の摩擦で起こる花粉症二次被害は、お肌のバリア機能を低下させることで肌トラブルへと発展します。その症状を改善するためには、やはりバリア機能の向上がカギとなります。

鼻をかむことで起こる摩擦を防ぐためには、ティッシュを「ゴシゴシ」ではなく、優しく拭き取るように心掛けましょう。「そんなのムリ!」と思う場合は、サッと顔を水洗いし、ついでに鼻もかんでしまいましょう。顔に付着した花粉も落とせるので、一石二鳥です。

マスクによって起こる肌トラブルには、マスクの着用を必要最小限にすることで対応しましょう。花粉が飛び交う屋外でマスクを外すのは避けるべきですが、比較的空気のきれいな室内では、マスクを外して蒸れ解消を心掛けてください。
また、同じマスクを長時間使用するのもおすすめできません。

朝の出勤時から夜帰宅するまで、ずっと同じマスクを使っている方もいるのではないでしょうか?この行動はNGです。
ちょっと風邪気味のときなど、体調によっては短時間でマスクの中が雑菌だらけになることもあります。気になるときはこまめにマスクを交換しましょう。

やっぱり予防が大切!花粉から身を守る方法はあるの?

肌トラブルの解消方法は分かったけれど、やっぱり初めから発症しないほうがいい!
どんな症例にも言えることですが、治療よりも予防をしっかりすることがやはり理想です。では、花粉症にまつわる肌トラブルは、どうすれば防ぐことができるでしょうか?

花粉皮膚炎と花粉症二次被害、どちらも花粉と接触することが発端の肌トラブルです。予防の第一歩は、花粉との接触を減らすことです。

具体的にどんな行動をすればよいのでしょうか?

花粉防止のメガネを着用する

花粉は口や鼻だけでなく、目からも入ってきます。最近では花粉が目に入らないよう、専用のメガネやゴーグルが販売されています。

花粉症で目の症状がひどい場合は、目を守ることが肝要です。

髪の毛を外気にさらさない

意識している人が意外と少ないのが、髪の毛に付着した花粉です。細くて数も多い髪の毛は、花粉にとって格好の付着場所です。

外出する時には帽子を被るなどして、髪の毛が外気に触れるのを避けるようにしましょう。

外で着た服は早めに着替える

花粉が飛び交っている屋外で来ていた服には、当然ながら花粉がたっぷり付着しています。それを着て家に入ることは、花粉をそのまま持ち帰ることです。

家に入る前に服を脱いで、なんてことはできませんが、家に入ったらなるべく早く服を脱ぐようにしましょう。そして、そのままシャワーを浴びてしまうのがおすすめです。
間違っても、外で来ていた服のまま寝室で横になってしまう、なんて行動はしないでください!(お布団を干すのは厳禁)
花粉が飛び交う春先に、お布団を外に干してしまうのは以ての外です!

湿気の無いふかふかお布団が恋しいときは、お金を掛けてでも布団乾燥機やクリーニング店などを利用しましょう!

心配な時は専門の病院へ

花粉症と言えばスギ花粉が原因と思われがちですが、スギに限らず、ヒノキやブタクサなども花粉症を引き起こすと言われています。

「自分は花粉症かも?」と気になった場合は、専門の病院で「何アレルギーなのか?」を調べてもらうことも、花粉症対策には大切です。

まとめ

日本人にとって国民病とも言える花粉症ですが、お肌にも深刻なトラブルを招く厄介ものです。
しかし、花粉症もお肌のトラブルも、対処法をしっかりと理解することで被害を抑えることができます。自分が持つアレルギーの種類を理解し、正しい対処法を身に付けましょう。

今年からは花粉に負けることなく、春の訪れを楽しめるようになりたいものですね!