スキンケアは女性だけのものではありません。いつまでも肌を美しく保つためには、男性ももちろん適切なスキンケア、基礎化粧などをすべきです。
「でも、何をすればいいかわからないし…念入りに洗顔すればいいってこと?」
「適当な乳液でもつけておけばいいんでしょ」
…などと、甘く考えては、逆効果になることもあるので要注意です。
まずは肌荒れが起きる原因から知り、正しくその対策を実践しましょう。
男性の肌トラブルの原因は「乾燥」が多い
20歳を超え、30~40代にかけて生じる男性の肌トラブルには、次のようなものがあります。
- ニキビ
- シミ
- シワ
- 毛穴が目立つようになる
これらの問題の多くは、「乾燥」に原因があります。
ここでみなさん、自分の顔を一度触ってみてください。多少なり、皮脂で、ベトベトしているのではないでしょうか。その皮脂も、実は、乾燥から肌を守るために分泌されているものです。「この油が肌荒れの原因のような気がするんだけど…」と感じる方も、実は、もとを辿れば、原因は肌の乾燥です。
そのため、男性のスキンケアの方針は、まず「乾燥を防ぐ」ことにあります。すでに何らかの症状が出ている人も、これから予防したい人も、化粧水などで肌を保湿し、肌の内部の水分量を十分に保つことで、肌トラブルを改善することができます。
レッツ・スキンケア!その前に
ところで今、あなたはどのような方法で毎日洗顔されているでしょうか。
あまり美容やスキンケアにこだわらないタイプの男性は、水でジャーッと流してタオルでゴシゴシ、というくらいかもしれません。お気に入りの洗顔剤を使っている人もいるかもしれませんね。もちろん、毎日のスキンケアを考えると、水で洗い流すだけよりは、洗顔剤を使用したほうがよいでしょう。しかし、問題は、その洗顔剤で皮脂を落としすぎてはいないか、です。
市販されている成分の強い洗顔剤は、皮脂を落としすぎます。人間の顔は乾燥から肌を守るためにある程度の皮脂を必要とします。その皮脂を洗顔剤やジャブジャブと水で落としすぎてしまうと、かえって肌から皮脂が過剰分泌され、それがニキビなどの肌トラブルの元となります。
スキンケアの第一は洗顔にあり。
それは確かなのですが、まずその洗顔方法から見直しましょう。オイリーな肌の人でも、皮脂を落としすぎない、優しい成分の洗顔剤を使用することで、お肌を守る適切な皮脂コントロールができます。
毎日、埃や、外に出れば排気ガスなどの汚れにさらされる肌は、想像以上に汚れてしまっています。そこへ汗、皮脂などが溜まって、ニキビなどのもとになります。洗顔は肌トラブルを防ぐための大事な一歩で、汚れが残っていると、次に肌につける化粧水や乳液が肌の中まで浸透しません。
とはいえ、あまりゴシゴシ洗いすぎるのではなく、やはり乾燥を防ぐために、ある程度の皮脂は肌の上に残すイメージで、洗顔剤を泡立てて優しく洗うことが基本です。
洗顔から基礎化粧までの流れ
スキンケアの流れは、3段階に分けて、次の通りです。
- 洗顔剤を使って顔を洗う
- 化粧水で保湿
- 乳液で保湿成分を維持させる
この流れが、いわゆる「基礎化粧」ということになります。ある程度肌のことを気にしているつもりの人でも、怠って、あるいは忘れてしまいがちなのが、この2・3の保湿です。
化粧水・乳液は、肌に合ったものを探しましょう。ポイントは、「水分量」です。男性は女性よりも皮脂の分泌量が多いので、どちらかといえば、油分よりも、「水分量」で保湿するイメージ。皮膚の70%は水で、「水分量」は肌の状態に大きな役割を果たしています。にもかかわらず、男性の肌の水分量は、女性の約半分しかありません。
そこで、繰り返しになりますが、肌トラブルを防ぐ基礎化粧のカギは水分による「保湿」です。化粧水で保湿したら、その成分がすぐに飛んでしまわないように、十分に保湿した肌にさらに水分のふたをするイメージで、乳液をぬりこみましょう。
これで、男性の基礎化粧のキホンは完成。
…なのですが、細かいことをいえば、保湿のための成分は「セラミド」が望ましいなど、いろいろな話があります。けれど最初は、正しい洗顔と、保湿の習慣から始めましょう。
男性の方が肌にストレスを受けやすい
肌にストレスを受けやすいのは、実は女性よりも男性であるといわれています。
その最大の理由は、毎日のシェービング。日常的にカミソリを当てるのですから、肌が傷つかないわけはありません。そして、上記で述べたように、そもそも肌の水分量が女性よりも少ないこと。また、一般的に男性は日焼け対策を怠りがちで、紫外線によるダメージを受けるままになっている、ということも挙げられます。外回りのお仕事をされている方などは、夏は毎日、肌は強い紫外線という脅威にさらされていることを忘れてはいけません。
いかがでしょう。それならば、「男性にこそスキンケアは必要」と感じられてきたのではないでしょうか。その通り。女性のように高い次元の美を追求する必要はないかもしれませんが、清潔感ある美しい肌を保つために、特に「水分による保湿」に留意した基礎化粧は男性にもマストなのです。