年齢がわかりやすい部位、特に目立つところの悩みを解消したい。
エイジングケアは加齢とともに、気になる美容の悩みですよね。
顔だと、目尻のシワや深いほうれい線、目の周りのシミや頰やまぶたのタルミなど。これらを改善するために、化粧品で日々フェイシャルケアをしていると思います。
しかし、年齢が出やすいのは顔だけではありません。顔以外だと、主にデコルテのシワや手足の甲のシミ、肘と膝のくすみなどがあります。
ボディケアも基本はフェイシャルケアと変わりませんが、顔程お金をかけたくない、気を使っていられないと感じる方も多いと思います。
ボディケアにこれだけは外せない!というポイントをご紹介します。
体の皮膚が老化する主な原因とは
まず、年齢が出やすい部位の老化を早める原因は何なのでしょうか。改善ポイントの前に、原因をおさえましょう。
体の肌表面の老化の原因は、乾燥にあります。乾燥は肌にシワやシミ、くすみなどの肌トラブルを招きます。
それでは、なぜ体の皮膚が乾燥してしまうのでしょうか。主に下記の要因が挙げられます。
- 空調や季節の変わり目などによる空気の乾燥
- 紫外線を浴びる
- 摩擦
- 加齢
日差しの強い日や真夏になると、顔や手足に紫外線対策をする人が多いと思います。
しかし、シワやシミなどの肌トラブルを引き起こす紫外線は、曇りの日でも真冬であっても、一年中私たちに降り注ぐものです。紫外線は特に、顔以外だとデコルテ(首の後ろを含む)や手足の甲によく当たります。
紫外線は肌のターンオーバーを乱れさせ、皮脂の分泌量に影響を与え、肌の表面を乾燥させ、更にそれがターンオーバーに影響を与え・・・という悪循環を生みます。
机などに肘をついたり膝で床を移動したり、洗ったり水分を拭き取る時にゴシゴシと擦ったりなど、肌に摩擦をかけることも肌の乾燥へと繋がります。
肌に摩擦がよくかかる肘・膝がガサガサになったり、シミのようなくすみが出ることも、乾燥が原因です。
ボディケアのポイントは皮脂と保水力
年齢が出やすい肌トラブルは、主に「シワ・シミ・くすみ」の3つです。この3つを招く要因に共通しているのが、皮脂不足による肌の乾燥です。
皮脂には紫外線やホコリなどから肌を守り、肌の内部にある水分の蒸発を防ぐ役割があります。
皮脂の分泌は肌本来の働きであり、正常な肌であれば必要な量が分泌され、みずみずしい肌を保ちます。
しかし、生活習慣の乱れや乾燥などの影響で肌のターンオーバーが乱れると、新しい皮膚の生成が滞って皮脂の分泌量が乱れ、肌の乾燥・くすみ・シミ・ニキビ・毛穴の開きなど様々な肌トラブルを引き起こします。
また、皮脂は加齢と共に分泌量が減少していきます。赤ちゃんの肌がもちもちとしていて、高齢者の肌がシワシワと乾燥しているのは、年齢による皮脂量の違いです。
ボディケアは、皮膚の皮脂分泌量の正常化と肌内部の潤いを保ち、乾燥させないようにすることが重要なポイントになります。
ボディケアはお風呂の入り方でほぼ改善される
フェイシャルケアの基本のひとつに洗顔方法があるように、ボディケアも体の洗い方がひとつのポイントとなります。
年齢が出やすいデコルテ・手足の甲・肘・膝に共通しているのは、皮膚の薄さです。
触るとわかりますが、これらの部分は頰や太ももなどと比べると固く弾力があまりなく、骨ばっていると思います。汗をあまりかかない部分なので皮脂の分泌量が少なく、皮膚に厚みがない分、肌内部の保水量も少なく乾燥の影響が出やすい場所です。
これらの部分は、他の箇所よりも擦らずていねいに洗うよう心掛けしましょう。ボディタオルでゴシゴシと洗うと、垢と一緒に皮脂や新しい皮膚組織など必要なものまで洗い落としてしまいます。必要な皮脂や皮膚組織がなくなると、そこから肌が乾燥していきます。
また、熱い湯で体を流したり湯船に長く入ると、必要な皮脂が流れてしまい乾燥を招きます。シャワーは38度前後、湯船は10分〜15分までを目安いに浸かるようにしましょう。
デコルテを洗う時は洗顔と一緒に
デコルテはボディタオルなどで洗わず、顔を洗うタイミングで一緒に洗うようにしましょう。
デコルテは顔の皮膚と繋がっているので、顔だけをていねいにケアしていると、デコルテと異なる色になって白浮きして見えてしまう場合があります。
ファンデーションを顔に乗せた時に、顔とデコルテの色があまりに違うと厚化粧の印象を与え、違和を感じると思います。
また、デコルテの皮膚は薄いので、ゴシゴシと擦り洗いするとシワができやすくなります。デコルテを洗う時は、洗顔と一緒にたっぷりの泡で優しくていねいに洗いましょう。
洗顔方法については次のページをご参照ください。
手の甲や肘・膝はゴシゴシ洗いしない
体の皮脂はシャワーや湯船でふやけて自然と剥がれて流れていきます。皮脂汚れや垢は、ボディタオルでゴシゴシと力を入れて洗わなくても、軽く洗い流すだけで落とせます。
特に手の甲や肘・膝など皮膚が薄い部分は、なるべく手のひらに乗せた泡だけで軽く洗うようにしましょう。
体も顔と一緒で、ゴシゴシ洗い過ぎると必要な皮脂も流れてしまい、肌の乾燥を招きます。
手の甲は1日に何度も洗う箇所なので、洗えば洗うほど必要な皮脂もその都度落ちてしまい、乾燥しがちな部分です。皮脂がないとシワやシミを招きやすくなり、手や指先が荒れる原因にもなります。
手は何度も洗わないようにすることは不可能だと思いますので、両手でゴシゴシ擦り洗いしないよう、たっぷりの泡でゆっくりていねいに洗うよう心掛けましょう。
ゴワゴワとした肘や膝も、原因は乾燥にあります。力を入れて洗うと、肌のターンオーバーで折角できた新しい皮膚まで剥がれてしまいます。
そうすると、まだ育っていない未熟な細胞が肌の表面に押し上げられ、皮脂や水分を蓄える機能が不十分でさらに乾燥を招きます。
肘、膝が固くゴワゴワとしているのもそういったことが原因ですので、ピーリングなどで無理に肌の表面を削らず、まずは優しく洗って十分に保湿することを心掛けましょう。
保湿と紫外線対策の注意点
体の洗い方以外でボディケアの重要なポイントは、保湿対策と紫外線対策です。
保湿にはクリームやオイルなど、油分を含んだものでケアするとよいでしょう。
油分は、乾燥の原因である皮脂分泌の不足を補ってくれます。肌の表面に油分の膜ができ、肌内部にある水分の蒸発を防いで潤いを保ちます。
ただし、塗りすぎには気をつけましょう。一度にたっぷり塗りすぎると、肌本来の皮脂分泌の機能が弱まってしまう場合があります。皮脂が減少すればさらに肌の乾燥を招く恐れがあるので、適量を小まめに塗るようにしましょう。
紫外線は、曇りでも日差しが弱まる冬でも一年中浴びているものです。この紫外線は肌内部にあるコラーゲン(潤い)を破壊するため、乾燥やシワ・シミのを招き肌の老化に繋がります。
紫外線対策は夏の強い日差しのある日に限らず、一年中行うようにしましょう。
SPF値やPAが高いものは肌に負担がかかります。SPF値やPAが低いものでも、日頃浴びている生活紫外線を十分に防げます。
服では隠れにくいデコルテ(特に首の後ろ)、手と足の甲は特に日に当たりやすく人目につく目立つ部分なので、服で隠れない部分は日焼け止めを塗るようにしましょう。
エイジングケアは顔だけでなくボディも同時に
エイジングケアといえば、ほうれい線や目尻とひたいの深いシワ、目元や頰のたるみに目の周りのシミなど、どうしても顔に意識を向けがちになります。
しかし、デコルテ・手足の甲、肘膝も年齢が出やすく人目につきやすく、目立つ部分です。ボディケアを怠っていると、折角のフェイシャルケアも台無しです。
入浴時の体の洗い方に気をつけるだけでも、肌の老化防止に繋がります。特に人目につきやすく、顔と皮膚が繋がっているデコルテは、洗顔やフェイシャルケアの延長で一緒にお手入れしてしまうと良いでしょう。
ボディも顔と同じく、乾燥するとシワ・シミ・たるみなどの肌トラブルが起こります。
エイジングケアをするならフェイシャルケアとセットでボディケアも行い、体の皮膚もみずみずしく保つよう心掛けましょう。