ニキビとは違う肌のブツブツ、おでこのザラザラの原因と対処法

昔から治らない吹き出物や、気付いたら肌の表面にプツプツ、ブツブツとしたものができていたことはありませんか?
触ってもニキビのように痛みや痒みがないもの、爪で引っ掻くとポロっと取れてしまうもの、時間が経っても治らないもの、ていねいに洗顔しても肌の表面にザラザラ感が残るもの。

顔にできるプツプツとした吹き出物は、ニキビ以外のものや自然に治らないものがあります。
その原因と対処法をご紹介します。

ニキビ以外の吹き出物とは?

顔にできる吹き出物は、ニキビ以外にも様々な症状があります。

毛包炎・毛嚢炎(もうのうえん)

一般的には「おでき」と呼ばれていて、毛穴を中心に赤みが広がり、中心部が膿で盛り上がっている場合もあります。膿は柔らかい白や黄色のようなものでできる場合もあり、酷いとシコリのようなものになります。患部には若干のかゆみや痛みを感じたり、熱を持つ場合があります。
顔以外にも全身どこにでもできます。

ムダ毛処理や髭剃りなどでできた細かな傷や毛穴に、細菌が入り込んで炎症が起こります。細菌の他にも、カビやダニなどにより発症する場合もあります。
カミソリやシェーバーなどを清潔に保つ、処理を施す場合は肌に負担をかけないようにする、傷ができたら消毒を行うようにしましょう。

患部を清潔にすることが重要ですが、炎症で敏感になっているので、過剰に洗ったり擦ったりしないようにしましょう。膿が出たり赤みが広まって悪化するようでしたら、皮膚科に診察してもらいましょう。

稗粒腫(はいりゅうしゅ)

1mm〜2mmぐらいの細かな粒状のものが、肌の表面にプツプツとできます。触るとザラザラとした印象があります。目の周りやフェイスライン、鼻の頭、おでこなど皮膚の薄い部分に出やすいです。

毛穴の奥や皮脂腺に老廃物などが溜まることで、稗粒腫ができます。生まれつきや体質によってできる場合があり、新生児や女性に多くみられます。

稗粒腫自体は炎症を起こしているわけではないので、悪化してニキビや毛包炎など他の肌トラブルを引き起こすことはありません。生まれつきであれば、自然と引いていく場合もあります。
プツプツとした部分に触れたりすると更に広がる可能性があるので、なるべく触れないようにしましょう。
爪やピンセットなどで無理に潰すと痕が残ったり色素沈着を起こす場合があります。気になる場合は、皮膚科に相談して適切な治療を行いましょう。

毛孔性角化症・毛孔性苔癬(もうこうせいたいせ)

肌の表面に細かくブツブツと出ていて、色は肌色、または赤や茶褐色、たまにかゆみがでる場合があります。主に、二の腕や背中にできやすく、引っ掻くとポロポロと取れるものもあります。

毛孔性角化症の原因は、肌の乾燥や不十分なターンオーバーなどです。毛穴に古い角質が溜まり、それがブツブツとした感触になります。無理に引っ掻いて取ろうとすると肌荒れや色素沈着を起こし、悪化すると毛包炎などになります。

乾燥しないよう十分に保湿を行い、柔らかくモチモチとした肌を保つことが改善に繋がります。ピーリングや角質ケアも有効です。
肌のターンオーバーの乱れは、睡眠や運動不足、ストレス、偏った食生活などが原因で起こります。これらの生活習慣を見直すことで、毛孔性角化症が落ち着く場合もあります。
炎症を起こしたり、ヒリヒリ、ピリピリと痛みをともなって悪化した場合は、早めに皮膚科の診察を受けましょう。

蕁麻疹(じんましん)・アトピー性皮膚炎

蕁麻疹は熱を持った赤みやミミズ腫れが出て、ムズムズとしたかゆみやピリピリとした痛みなどがあります。患部を引っ掻いて刺激したり放置しておくと更に広がり、裂けて出血してしまう場合もあります。
蕁麻疹は出たり引いたりを繰り返します。症状があらわれてから1ヶ月以内のものは「急性蕁麻疹」、1ヶ月以上続くものは「慢性蕁麻疹」と言います。

蕁麻疹があらわれる原因は食事、薬、発汗、日光、ストレスなど様々です。
人や環境、状況によるので、蕁麻疹を改善するためには自己判断ではなく、皮膚科で原因を特定し、治療する必要があります。中には原因が特定できないものもありますが、原因を取り除き、抗ヒスタミン薬などで治療をしましょう。

吹き出物ができにくいお手入れ

ニキビ以外の吹き出物は、症状により自然に治らないものもあります。症状を放置すると、吹き出物の範囲が広がり、悪化すると痕が残ったり色素沈着になる恐れがあります。
ニキビとは違う吹き出物ができたと思ったら、皮膚科で早めの診断、治療を行うようにしましょう。

また、毛包炎や毛孔性角化症などの予防方法は、ニキビ予防とほとんど変わりはありません。普段から肌を清潔に保ち、バリア機能やターンオーバーを促すよう、保湿をして柔らかい肌を保つことが大切です。
普段のお手入れで気を付けておくべきことを、以下にまとめます。


  • 洗顔はたっぷりの泡で摩擦をかけず、ていねいに行う
  • 保湿にはヒアルロン酸、セラミド、コラーゲンなどの保湿成分配合の化粧水をたっぷりと使う
  • 肌の表面がブツブツ、ザラザラと気になっても、潰したり無理に爪で取ったりしない
  • 夏や日差しが強い日以外でも、紫外線対策を行う
  • 過剰なピーリングは肌の硬質化、乾燥など逆効果を招くため、やり過ぎに注意する

メイクをした日は必ず洗顔できれいに落とすことも必須です。顔にファンデーションなどの油分を塗ったまま放置すると、酸化して不純物が溜まり、ターンオーバーの妨げやシミの原因にもなります。
また、保湿として乳液やクリームなど油分を含む化粧品も有効ですが、塗り過ぎには注意しましょう。油分の塗り過ぎもターンオーバーの妨げになります。

正しい洗い方で清潔を保ち、なるべく水溶性の化粧品で保湿を行って吹き出物ができにくい柔らかい肌作りを心掛けましょう。