クレンジングの種類は様々で、テクスチャーや成分によって特徴が異なりますが、特徴ごとにメイクや肌質の合う・合わないがあるってご存知でしたか?
クレンジングはどうしても、スキンケアの中でも肌への負担がかかってしまう工程です。
逆に言うと、クレンジングを適切なものに変えるだけで肌がグッと健康になることも。
今使用しているクレンジングは、メイクや肌質に合っていますか?
クレンジング(メイク落とし)の種類と特性
クレンジングには大きく分けて8種類あります。
それぞれ違った特性や適したメイク・肌質と、使用時のコツがありますので1つずつ見ていきましょう。
◆オイルクレンジング
オイルベースのクレンジングで、メイクを落とす洗浄力が高いクレンジングです。
肌への密着力の高いリキッドファンデーションなどのしっかりめのベースメイクや
ポイントメイクまでも一緒にオフできる利便性の高さがメリットとして挙げられます。
その分、合成界面活性剤の配合率も高いので、肌への負担も大きいことがデメリット。
敏感肌・乾燥肌・ニキビ肌など、肌にトラブルを抱えている人はオイルクレンジングは避けましょう。
使用する時のポイントは、素早く、そして擦らないことです。
オイルクレンジングで小鼻などの毛穴の気になる部分を擦る人が多いですが、お肌への負担になります。
角栓や毛穴のケアにはクレンジングより保湿に力を入れることが長期的に考えてベターです。
クレンジングの目的は「メイクを肌に負担なく落とす」ということを心に刻みましょう。
また、合成界面活性剤の力が強い分、肌の皮脂を取り過ぎてしまう傾向にあるのでオイルクレンジングの利用後は丁寧な保湿ケアを心がけましょう。
◆クリームクレンジング
クリーム状で洗浄力は比較的マイルドなクレンジングです。
テクスチャーがしっかりとしているため、肌への摩擦が少なく肌負担も軽いのがメリット。
クリームクレンジングには洗い流すタイプや拭き取るタイプがありますが、肌への摩擦を考えると洗い流すタイプを選ぶのがベターです。
ただし洗浄力は高く無いため、メイクを丁寧に馴染ませないとメイクの洗い残しが起きることがありますし、ぬるま湯での乳化も丁寧にしないとさっぱりと洗い流せないことも。
また、ポイントメイクはクリームクレンジングで落とすことは困難ですので、事前にポイントメイクアップリムーバーで落とすことが必要です。
合成界面活性剤の配合量は比較的少ないため、敏感肌や乾燥肌の人にもオススメです。
◆ジェルクレンジング
伸びのいいテクスチャーでクレンジング時の摩擦も起こりにくく、クレンジングによる肌トラブルも起きにくいクレンジングです。
洗浄力が適度なので、しっかりめのメイクからナチュラルメイクまで幅広く使用できます。
ジェルクレンジングは大きく分けて2種類あります。
水分メインでオイルが配合されているジェルクレンジングと、オイルメインで水分が配合されているジェルクレンジングです。
- 水分メインでオイルが配合されているクレンジングジェル
水分メインのジェルクレンジングは適度な洗浄力と肌への優しさがあり、水分と油分のバランスがいいので、ニキビができやすい人向けのクレンジングです。
ただし製品によってはポイントメイクが綺麗に落ちない場合もあるので、その際はポイントメイクアップリムーバーを併用する必要があります。
※見分け方は、成分表の上の方は水やBGなどで、オイル系の成分が比較的
下の方に記載されています。
- オイルメインで水分が配合されているクレンジングジェル
オイルメインのジェルクレンジングは、オイルクレンジングと同じくしっかりめのベースメイクやポイントメイクを落とすのに適しています。
洗浄力が高い分、肌への負担は上がるのですばやく丁寧に使うことを心がけましょう。
※見分け方は、成分表の上の方、1番目か2番目にオイル系の成分が記載されています。
◆ミルククレンジング
乳液状のクレンジングで、洗浄力は弱い分、肌に負担が少ないタイプのクレンジングです。
パウダーファンデーションや水溶性ファンデーションなどのナチュラルメイクをしている人は、ミルククレンジングでもしっかりと落ちます。
肌への負担が少なく、クレンジング時の摩擦も起きにくいので敏感肌の人にオススメです。
ただポイントメイクはもちろん落ちにくいですし、ベースメイクも密着性の高いリキッドファンデーションだとメイクが完全に落ちきらない可能性も。
メイク汚れが完全にオフできない状態は肌への負担になりますので、しっかりメイク派の人には向かないクレンジングです。
◆クレンジングバーム
バーム状で肌に取ると体温で溶ける、メイクなじみのいいクレンジングです。
適度な厚みのテクスチャーなので肌への摩擦も少なく、洗い流しも比較的簡単に乳化してくれるのでスッキリとメイクをオフできます。
メイク落ちがいい割には肌への刺激も少ないので、乾燥が気になる人でも問題ありません。
中にはW洗顔が不要のクレンジングバームもあるので、時短にもなります。
使用の際はスパチュラなどですくって使う必要があるので、使用シチュエーションに限りがあったりスパチュラを清潔に保つ必要があったりと、やや面倒に感じる人も。
◆シートクレンジング
洗浄力が強い上に、シートタイプは肌への摩擦も大きいため、肌へダメージが大きいクレンジングです。
乾燥肌・敏感肌・ニキビ肌の人は使うのを諦めた方がいいでしょう。
他のクレンジングに比べて拭き取るだけなので手軽ですが、肌への負担が大きい上にメイク残りも発生してしまいます。
短期間の旅行やクレンジングができないほど疲れた日にはいいですが、日常使いには向かないクレンジングです。
◆リキッド(水)クレンジング
水クレンジングとも言われる水分がベースの洗浄力が高いクレンジングで、まつげエクステをしている人にオススメなクレンジングです。
通常のクレンジングはオイルを馴染ませることでメイクをオフしますが、リキッドクレンジングは合成界面活性剤の力でメイクを落とします。
マツエクはオイルクレンジングを使うと接着が弱くなり取れやすくなってしまいますので、クレンジングはリキッド(水)タイプすることによって長持ちするのがメリット。
デメリットは、脱脂力が強いので必要な皮脂までも落としきってしまい、乾燥を招きやすいことです。
そのままメイクに馴染ませたりコットンなどに染み込ませて使ったりしますが、オイルクレンジングと同様に「素早く、そして擦らない」ことを心がけましょう。
乾燥肌・敏感肌の人は特に要注意です。
マツエクをしていても、アイメイクだけにオイルフリーのリキッドクレンジングを使ってベースメイクにはジェルやミルク、クリームクレンジングを使うようにすると、肌荒れを防ぎつつメイクをしっかりとオフすることができます。
◆ポイントメイクアップリムーバー
アイメイク専用のアイメイクアップリムーバーと、アイメイクの他にルージュにも使用できるポイントメイクアップリムーバーがあります。
ウォータープルーフなどの落ちにくいメイク専用のクレンジングです。
形状はリキッドやスティック、ジェルやシートにコームタイプと様々。
基本的には、コットンや綿棒を使って優しく丁寧に拭き取ります。
中には洗い流せるものや、外出先で利用できるものも。
しっかりメイクをしている人は、必ずこのポイントメイクアップリムーバーを使ってからベースメイクをクレンジングするように心がけましょう。
ただし「落ちにくいポイントメイクを落とす専用」のクレンジングですから洗浄力は高めで、ファンデーションなど顔全体のクレンジングには向きません。
顔全体に使うと乾燥や皮脂の過剰分泌、シミ、シワ、ニキビなどの原因になりかねません。
ベースメイクは必ず、ジェルやミルクなどの肌への刺激が少ないものを使うようにしましょう。
まとめ
クレンジングには種類ごとに特性があり、それに適した肌質・メイクはそれぞれです。
健康な肌の人は、メイクに合っていれば基本的に何を選んでも問題はありません。
乾燥肌・敏感肌・ニキビ肌などの肌トラブルを抱えている人は、なるべく刺激や肌負担の軽いクレンジングを日常使いにするといいですね。
「肌トラブルは抱えているけど、しっかりめのメイクです」という方はこれを機会にベースメイクの見直しをしてはいかがでしょうか?
水溶性ファンデーションや、軽めのパウダリーを日常使いにすることで、クレンジングも肌に負担がないものを選べるといいですね。
素肌が綺麗になると、軽めのベースメイクで満足できるようになるかもしれませんよ。