今や身だしなみの一つとして、男性でもお化粧をする時代です。
街中に出ると、ナチュラルメイクやパーツ盛り盛りのメイクなど、みんな思い思いのメイクを楽しんでいます。
しかしせっかくキレイにお化粧をしても、時間が経つと皮脂でテカテカになって困った!なんてことはありませんか?
最近ではテレビの画質も向上し、出演しているタレントさんのメイクも肌理も、かなりしっかり見えてしまいます。
このひと鼻がテカってるけど、出る前に皮脂を抑えなかったのかな?とか、もしかしてこういうメイクが今の流行りなのかな?なんてドキドキしているのは私だけでしょうか。
人によって感じ方はさまざまですが、望んでいないのに出てくる皮脂はやはり厄介者です。
過剰分泌された皮脂のせいでメイクが台無しにならないよう、皮脂と上手に付き合う方法をご紹介します!
どうして皮脂が分泌されるの?
そもそも、どうして私たちのお肌には皮脂が分泌されるのでしょうか?
皮脂にはどんな役割があって、どんなメカニズムで分泌されているのでしょうか?
皮脂にはこんな役割がある!
過剰分泌されることで肌トラブルを招きがちな皮脂ですが、ただの厄介者ではありません。
皮脂にはちゃんとした役割があって、お肌や健康に欠かせない存在なのです。
皮脂には、私たちを守る2つの大きな役割があります
皮脂とは、皮脂腺由来の脂質と表皮由来の脂質が表皮で混ざり合ってできた成分です。
皮脂はお肌の表面で皮脂膜となり、私たちを外部刺激から守る働きをしています。
【役割その1:皮膚を守る】
皮脂の主な成分はワックスエステル、トリグリセリド、スクワレンなどです。
これらの成分はお肌の表面で膜を作ることにより、お肌から水分が蒸発するのを防いでいます。
お肌が適度な水分を保てるのは、適度な皮脂が存在しているおかげなのです。
【役割その2:感染の防御】
皮脂膜は皮膚そのものを守るだけではなく、細菌などの侵入を防ぐ働きも担っています。
お肌の表面に形成された皮脂膜は、トリグリセリドという成分を含んでいます。
このトリグリセリドが分解されると遊離脂肪酸となり、お肌の表面は弱酸性にキープされます。
弱酸性のお肌は病原菌や化学物質を阻害する働きが高まるため、感染症のリスクが低くなるのです。
皮脂を分泌させる男性ホルモン
お肌や健康のために欠かせない皮脂ですが、どのようなメカニズムで分泌されているのでしょうか?
皮脂成分の大部分を分泌している皮脂線は、手のひらと足の裏以外、ほぼ全身に存在すると言われています。
皮脂腺は内分泌因子の影響によって皮脂の分泌量を増減させるのですが、特に男性ホルモンの影響を受けやすいと言われています。
男性ホルモンは思春期に分泌量が増え、20代でピークを迎えます。
同様に皮脂量も思春期から20代で分泌量が増え、その時期には、皮脂腺が集中している顔や胸、背中に肌トラブルを起こしやすくなります。
皮脂腺に影響を与える男性ホルモンは、男性だけではなく女性の体内でも分泌されています。
思春期の過剰な皮脂分泌には、こまめな洗顔でお肌を清潔に保つことがおすすめです。
皮脂が必要以上に出てしまうのはどうして?
過剰分泌で肌トラブルを招いてしまう皮脂ですが、どうして必要以上に分泌されるのでしょうか?
健やかなお肌を守る方法はあるのでしょうか?
思春期の皮脂分泌
先ほどもお話ししたように、皮脂量が分泌されるピークは思春期〜20代前半ぐらいです。この年頃は性腺が発達する時期で、男女ともに血液中の男性ホルモンの濃度が高くなります。そのため、皮脂腺の働きも活発になり、皮脂が過剰分泌されるのです。
ちなみに皮脂の分泌量は、女性に比べ男性の方が多い傾向にあるのだとか。
食べ物による影響
皮脂分泌量は食べ物によっても影響を受けると言われていますが、実はこの説には明確な根拠はないようです。
とは言え、栄養バランスの偏った食事はお肌や健康にとって悪影響です。
皮脂の過剰分泌と直接関係がなくても、偏った食生活は避けた方がよいでしょう。
間違った方法でお肌を刺激していませんか?
ホルモンバランスが安定している時期でも、皮脂が過剰に分泌されるケースがあります。
それは、間違ったお手入れでお肌を刺激しているケースです。
あなたは以下のような間違ったお手入れをしていませんか?
- 自分のお肌に合わないクレンジング剤を使用している
- 力まかせのゴシゴシ洗い
- 洗顔後の不十分な保湿
以上の行為に心当たりのある方は、今すぐお手入れ方法を改善しましょう!
正しいお手入れ方法を実践しよう!
お肌に過度な刺激を与えると防御機能としての皮脂分泌が活発になり、必要以上に皮脂が出てしまいます。
また保湿の仕方が不十分だと、肌表面の潤いを保とうとして皮脂分泌が過剰になります。
これらのミスを犯さないよう、自分のお肌にあった正しいお手入れ方法を実践しましょう。
クレンジング剤の選び方
メイクオフをする時に欠かせないのが、クレンジング(洗顔)です。
オイルタイプやクリームタイプ、拭き取りタイプなどさまざまな種類があるクレンジング剤ですが、どのように選べばいいのでしょうか?
一般的に、オイルタイプのクレンジング剤は毛穴に残りやすいと言われており、ニキビ肌には不向きです。
一概には言えませんが、ジェルタイプのクレンジングはお肌へのダメージが少ないと言われていますので、万人受けする選手としておすすめです。
その他のタイプも強く擦らないことが重要なので、充分な量を使うように心掛けてください。
クレンジング剤の種類によっては使用後に洗顔が必要なケースもありますが、お肌へのダメージを減らすためには、洗顔方法にも注意してください。
洗顔の手順
クレンジング剤同様に、洗顔料も刺激が強すぎるのはNGです。
強い刺激はお肌を過敏にし、必要以上の皮脂分泌を引き起こしてしまうからです。
以下の手順で、保湿を残しながら汚れを落とすようにしましょう。
①35度程度のぬるま湯で軽く汚れを落とします。
熱いお湯は刺激が強すぎてNGです!
②洗顔料をしっかりたっぷり泡立てます。
健康なお肌は弱酸性のため、皮膚疾患のある方は弱酸性の洗顔料がおすすめです。
しかし弱酸性の洗顔料は洗浄力が弱いという短所があります。
お肌は時間が経つと自然に弱酸性に戻る性質がありますので、使い心地に問題がなければ弱アルカリ性の洗顔料でも問題ありません。
③泡を顔にのせ、擦らずに数十秒待ちます。
洗顔を1分以上続けると、肌の潤いまで落ちてしまいます。欲張らずに、ほどほどで済ませましょう。
④たっぷりの水で濯ぐ
たっぷりの泡で洗ったら、今度はたっぷりの水(ぬるま湯)で十分に濯ぎましょう。
このときも必要な油分や潤いを流してしまわぬよう、熱いお湯は避けてください。
ゴシゴシ洗いや熱いお湯は、顔にとっては刺激が強すぎるので絶対NGです!
強い刺激が皮脂の過剰分泌を引き起こしますので、
正しい洗顔=刺激を与えない
と心得ましょう!
洗顔後には正しい保湿を忘れずに!
洗顔は、お肌の汚れとともに潤い成分も取り除いてしまいます。
正しい洗顔を心掛けても、やはり潤い成分は減少します。
そのため洗顔後の保湿を怠るとお肌が乾燥し、バリア機能が低下するので注意が必要です。
バリア機能が低下したお肌は必要以上に皮脂を分泌し、肌トラブルの原因となるのです。
保湿剤の必要性
洗顔後に保湿剤てお手入れをすることで、お肌はバリア機能を保つことができます。
皮脂の過剰分泌を防ぐことはもちろん、十分な保湿をすることで病原菌の侵入も阻害してくれます。
保湿剤の使用方法
一般的な保湿剤と言えば、化粧水と乳液です。
まずはたっぷりの化粧水でお肌を潤したあと、化粧水の蒸発を防ぐために乳液を塗ります。
ここで注意して欲しいのが、乳液の量を控えめにすることです。
乳液には油分が含まれていますので、多すぎると肌トラブルの原因となります。
最小限の乳液をお肌に伸ばしてください。
化粧水、乳液にプラスで美容液を使う方も多いと思います。
その際の順番は①化粧水②美容液③乳液です。
水溶性の商品が多い美容液は、乳液の後につけても浸透しません。
必ず乳液の前につけるようにしましょう!
最後に
肌トラブルや化粧崩れの原因となる皮脂は、正しい対策でコントロールすることができます。
皮脂の過剰分泌の原因には思春期のホルモンバランスの乱れや、毎日のお手入れが間違っているケースがあります。
思春期にはこまめな洗顔、大人の皮脂管理にはお手入れ方法の改善など、それぞれの原因にあった皮脂対策をすれば肌トラブルは防ぐことができます。
自分にあった対策方法を見つけて、テカリのないお肌美人を目指しましょう!