大手化粧品メーカーからメンズのコスメラインが発売されるなど、男性もメイクを楽しむ時代が到来しています。
男性がメイクをするのは
- 清潔感を手に入れる
- ニキビや赤ら顔を隠す
- コンプレックスを克服する
- 気分を上げる
など、女性と同じで理由は様々です。
最近ではメンズ雑誌などで、メイクやメイク道具などが特集されることが増えてきましたが、クレンジングでメイクを落とす方法はあまり特集されていないことが多いようです。
メイクの方法はわかっても、クレンジングをどうすればいいか困ったり、クレンジングを省いたりしている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、メンズメイクの正しい落とし方を紹介します。
メンズメイクにもクレンジングが必要な理由とメリット
まず、メイクは通常の洗顔せっけんや洗顔フォームでは落ちないということを念頭に入れましょう。
洗顔でゴシゴシこすればメイクは落ちているようにも見えますが、ぱっと見では気づかないメイク汚れは小鼻や毛穴の中などにしつこく残っています。
落とし損ねたメイクは顔にニキビの原因にもなる雑菌を繁殖させたり、落ちきらなかったメイクが色素沈着して顔の色がくすんで顔色が悪く見える原因にも。
メイクはクレンジングを使って正しく落とすと、ニキビ・乾燥・シワなどの肌トラブルの予防や、クレンジングが余分な皮脂を取ることで肌トラブルの改善につながります。
肌トラブルが解消されることで生じるメリットは
- 清潔感がアップ
……ニキビや乾燥、テカリを改善して清潔感がアップ。 - 肌の不快感がなくなる
……ニキビや乾燥からくるかゆみや痛みなどが軽減されます。 - 肌触りが気持ちいい
……ふと顔を触った時に感じるブツブツやザラザラがなくなります。 - 肌が滑らかになるとメイクがもっと楽しくなる・楽になる
……メイクは健康な肌に施すとさらに見栄えが良くなり、メイクを楽しむことができます。
などなど、盛りだくさんです。
クレンジングを含む洗顔は、スキンケアの基本中の基本。
「男性のメイクはクレンジングとセットになっている」ことに留意しましょう。
男性のメイクの落とし方
それでは早速、男性のメイクの落とし方について見ていきましょう。
メイク落としはまず、自分に合ったクレンジングを選ぶとこから始めます。
「クレンジング」と言っても、クレンジングには様々な種類があり、ざっくり分けるとオイル・ジェル・ミルク・クリーム・シートの5種類ほどに分けられます。
種類ごとにどのような肌質・メイクに適しているかが違ってきますので、それぞれの特性から自分にあったクレンジングを選び取りましょう。
◆オイルクレンジング
洗浄力:★★★★★
手軽さ:★★★★☆
肌への優しさ:★★☆☆☆
簡単にメイクが落ち、洗い流すのも比較的楽なクレンジング。
アイラインやアイシャドウなどのポイントメイクまでも一気にメイクオフできます。
洗浄力が強い分、肌への刺激も強いのでニキビや乾燥、テカリなどがある人は悪化する可能性も。
肌の健康に自信がある人は使ってOKです。
ポイントメイクをしない人は控えた方が無難かもしれません。
◆ジェルクレンジング
洗浄力:★★★☆☆
手軽さ:★★★☆☆
肌への優しさ:★★★★☆
適度なメイク落ちと保湿感があり、ニキビや乾燥などの肌トラブルがある人でもOK。
コンシーラやファンデーション、アイブロウなどはジェルですんなりと落とすことができますが、アイライナーなどのポイントメイクは落ちにくいので注意が必要です。
オイルと水分のバランスがいいので、ニキビ肌の人にオススメのクレンジングです。
◆ミルク・クリームクレンジング
洗浄力:★★☆☆☆
手軽さ:★★☆☆☆
肌への優しさ:★★★★★
クレンジングの中では圧倒的に肌への刺激が少ないので、敏感肌や乾燥肌の人にはオススメ。
ただし、丁寧な乳化をしないとメイク落ちが悪いので、丁寧を心がけられる人に合ったクレンジングです。
ポイントメイクは、ミルクやクリームではほぼ落ちないと思った方がいいでしょう。
ポイントメイクだけ事前にポイントメイクアップリムーバーを使って落とした後に、ミルク・クリームクレンジングを使う、という風に分けて使うと肌トラブルを回避することができます。
◆クレンジングシート
洗浄力:★★☆☆☆
手軽さ:★★★★★
肌への優しさ:★☆☆☆☆
シートタイプのクレンジングは、手軽でメイク落ちもそれなりなのですが、メイク落ちがいい分、
肌への刺激も強く、クレンジングでは厳禁とされている肌への摩擦が引き起こされてしまいます。
また、ぱっと見ではメイクが落ちていても、毛穴のメイクまで落とすのは難しい種類のクレンジングです。
どうしても疲れてクレンジングをしたくない時や、短期旅行などでは重宝しますが、残念ながら日常使いには基本的にNGだと思ってください。
特にニキビ肌や敏感肌、乾燥肌の人は、肌トラブルを悪化させることがありますので気をつけましょう。
この他にもクレンジングバームやポイントメイクリムーバー、水クレンジングなど、種類は豊富です。
ドラッグストアなどで手に入りやすいのはオイルやジェル、ミルクやクリームなどですが、コスメを購入する時や、購入したお店で肌の悩みを伝えて選んでもらうのもいいですね。
クレンジングの基本的な使い方
クレンジングの種類によって使い方は多少異なりますが大まかな使用法や注意点は共通していますので、クレンジングの基本的な使い方について見ていきましょう。
1.クレンジングを使用する前には、手を清潔で乾いてる状態にする
まず始めに手を洗いましょう。
手に雑菌がついている状態でクレンジングをするのは、顔に雑菌を塗り広げているのと同じです。
手を清潔にしたら、必ずタオルドライをして手が乾燥している状態にしましょう。
ほとんどのクレンジングはメイクと馴染ませる前に水に触れてしまうと、本来の洗浄力を発揮できません。
中には濡れた状態で使用できるクレンジングもありますが、それでも乾いた状態で始めた方がクレンジング本来の効果が発揮できます。
2.クレンジングを適量、顔に伸ばす
この場合の「適量」は製品によっても異なってきますが、ジェルやクリームなどはだいたいサクランボ1個分くらい。
オイルやミルクなどは10円玉〜500円玉程度の量が好ましいでしょう。
重要なのは、量をケチらないこと。
肌に指が擦れる感覚を感じないくらいの量がベストです。
クレンジングを顔に伸ばす順番は、額や頬などの面積が広いところから塗って、小鼻や鼻筋、目元などの細かいところにも優しく伸ばしていきます。
メンズメイクの場合は、ヒゲやニキビ跡や鼻筋など部分的な場所だけにメイクを施す場合も多くあります。
部分的なメイクのみの場合でも、クレンジングは顔全体に使用しましょう。
クレンジングは顔の余分な皮脂を落としてくれる効果も期待できますので、顔全体をしっかりクレンジングすることで日中の肌のテカりの軽減も期待できます。
3.伸ばしたクレンジングはこすらず、マッサージも厳禁
クレンジングを顔に伸ばしたらそのままメイクが浮いてくるまで待つか、優しく指を滑らせる程度にしましょう。
メイクが落ちるようにこすったりマッサージをしたくなりますが、そこはぐっとこらえてください。
クレンジングを使用する時に厳禁なのは、肌への摩擦です。
肌に摩擦が起こると、ニキビや乾燥肌、シワなどの肌トラブルが悪化します。
特にミルクやクリームクレンジングは転相してオイル化させる必要があるので、赤ちゃんの肌に触れるような気持ちで優しくなでるようにしてください。
転相とは、ミルクやクリームの状態のクレンジングが顔の熱でオイルのような形状になること。
この転相(オイル化とも言います)を挟むことでメイクがさっぱりと落ちます。
ミルクやクリームクレンジングを肌でクルクルと撫でていると指先で感じる感触が変わり、するりと軽くなるのが目安です。
特にラメラ液晶構造で作られたジェルクレンジングは転相のタイミングがわかりやすいので、初心者でも使いやすいクレンジングです。
この時に時間をかけすぎないこと。
30秒〜1分程度で、次の段階に進みます。
4.クレンジングは乳化させてさっぱりと落とす
メイクと馴染んだクレンジングをさっぱりと落とすためには、一度乳化させる必要があります。
クレンジングのほとんどが、オイルをメイクと馴染ませることでメイクを肌から浮かせます。
オイルを含んだクレンジングを水でさっぱりと洗い流すためには、界面活性剤の力で乳化させることが必要です。
クレンジングとメイクがなじんだら手を水にくぐらせ、手についた水滴とクレンジングを馴染ませます。
水滴と混ざったクレンジングが牛乳のように白くなっていくのが、乳化したサインです。
乳化したクレンジングは、ぬるま湯を顔にぶつけるようにして洗い流しましょう。
▼乳化や転相について詳しく知りたい方はこちら▼
クレンジングの後には洗顔・保湿も行うことで、滑らかで健康的な肌が手に入ります。
まとめ
メンズメイクを楽しむためにはクレンジングもセットで取り入れることが絶対条件です。
クレンジングをスキンケアに取り入れることで、清潔感のある健康な肌を保つことができます。
まずは自分の肌に合ったクレンジングを選ぶこと。
クレンジングは適量を守り、決してこすらずに乳化させて綺麗に洗い流しましょう。
クレンジングは丁寧に行うことが大切ですが、時間をかけすぎる必要はありません。
むしろ、だいたい1分以内を目安にした方が肌への負担も少なくすみます。
最初は手間取るかもしれませんが、慣れるまでの辛抱です。
メンズメイクを楽しんだら、しっかりとオフして肌を休ませる習慣を身につけましょう。