お酒も飲みたいけど、美容にも気をつけたいという方に朗報です。
2017年の金沢工業大学の研究で、日本酒に含まれる旨み成分の『α-EG』がお肌の真皮層のコラーゲンを増加させるということが明らかになりました。
a-EGの特性とa-EGの摂取の仕方、摂取の注意点を確認していきましょう。
a-EGは速攻でお肌のコラーゲンを増やしてくれる美容成分
a-EGの正式名称は『α-エチル-D-グルコシド』といい、日本酒に含まれている期待の新美容成分です。
金沢工業大学と地元の酒蔵さんの共同研究によると、a-EGは肌への直接の塗布・経口摂取のどちらでも肌のコラーゲンを増やしたとの結果が報告されています。
コラーゲンは肌の真皮層を支えハリをもたらしてくれる美肌には欠かせない組織ですが、年齢とともに減少してしまいます。
コラーゲンがおいしい日本酒で回復できるのはありがたいですね。
a-EGの特筆すべき能力はその即効性です。
年配の女性が純米酒を継続的に飲用することでわずか1週間後からコラーゲンの増加が認められた上に、2週間、3週間と飲用を継続することでコラーゲンも増えていったことがわかりました。
試験ではa-EGが1.1%含まれた純米酒を1日50mL飲用していたとのこと。
一般的な清酒に含まれるa-EGは0.5%ほどなので、50mL〜100mL程度が望ましいと言えるでしょう。
a-EGは肌への直接塗布でも効果はありますが、特に飲用での効果が大きかったとのことなのでアルコールに拒否感のない方は夕食と共に1杯いただく習慣をつけてもいいですね。
アルコールが飲めない場合は、酒粕を取り入れてみてもGOOD。
酒粕にもa-EGは含まれておりa-EGは熱で変化しない性質を持っているので、粕汁や粕漬け、白和えなどからも摂取してみてはいかがでしょうか。
研究のためにa-EGが1.7%も含有された日本酒を開発、販売も行っているようなので、気になる方はぜひチェックしてみましょう。
また、今後はa-EG配合の化粧品やシャンプー、入浴剤など、保湿に期待できる商品が出てくる可能性も。
待ち遠しいですね。
日本酒からa-EGを摂取する時の注意点
日本酒には肌のコラーゲン量を増加させてくれる成分が含まれている事がわかりましたが、飲めば飲むほど良いというわけにはいきません。
日本酒に限らずアルコールは体内で分解されるときにコルチゾールという、コラーゲンやエラスチンなど肌のハリと弾力を維持する肌組織の代謝を低下させてしまう働きを持つ成分が分泌されます。
また、アルコールを体内で分解するときには大量の水分も必要になるため、アルコールを摂取しすぎると肌に本来必要な水分が不足し、結果として乾燥やシワなどを招いてしまいかねません。
コラーゲンを増加させるのに必要な量の日本酒は少量で十分なので、日常的に飲む量としては日本酒ならば1合(180mL)以内に収めておくのが無難でしょう。
まとめ
日本酒は肌に良いというのは度々言われてきましたが、その中でもa-EGという成分がコラーゲンを増やしてくれるという事実が研究で明らかになったのは嬉しいことですね。
最近では女性でも飲みやすい、口当たりの良い日本酒が発売されたり、流通がよくなったおかげで気軽に地方の地酒が飲めたりなど様々な楽しみ方がありますので、スキンケアの一環として取り入れてみるのはいかがでしょうか?