紫外線対策はいつから始めるべき?美肌を保つための、夏前のUVケア

美容の基本とも言えるUVケアですが、皆さんはどのような対策をしていますか?UVケアと言えば、夏の日差しからお肌を守ることをイメージしがちです。
しかし、それだけでUV対策は足りているのでしょうか?
最近では太陽が眩しい夏の時期だけではなく、夏を迎える前からUVケアを始める人が増えています。夏前のUVケアには一体どんな効果があるのでしょうか?
UVケアのために知っておくべき紫外線の性質や肌への影響、注意すべき日焼けの特徴などをご紹介します。

UVケアをしないとどうなる?紫外線の肌への影響


紫外線がお肌へ悪影響を及ぼすことは、皆さんご存知のことでしょう。紫外線を浴びないように日焼け止めを塗ったり、UVカット効果のある化粧品を使うことは、女性にとって定番のUV対策です。
ではUVケアをしないでいると、お肌にはどんなことが起こるのでしょうか?紫外線とお肌の関係を知っておきましょう。

健康にも悪影響な紫外線

紫外線を浴び過ぎたお肌は皮膚細胞内のDNAが損傷してしまい、皮膚に障害を起こすことがあります。一般的によく知られている皮膚障害は日焼けですが、これは急性の皮膚障害にあたります。
日差しの強い日にUVケアをせずに外出すると、お肌は真っ赤になり、やがて茶色く変色していきます。その後過度の紫外線を浴びずに症状が治まれば問題ありませんが、UVケアをしない状態で何度も紫外線にさらされると、やがて皮膚障害は慢性化していきます。
慢性化した皮膚障害は「光老化」と呼ばれます。

■慢性皮膚障害の症状
・シミ
・シワ、タルミ
・皮膚腫瘍
・皮膚がん

慢性皮膚障害は、進行すると大きな病気を引き起こしてしまいます。たかが日焼けと侮らず、UVケアはしっかり行いましょう!

浴びないと健康にも悪影響な紫外線

紫外線が健康に悪影響を及ぼすことは前述の通りですが、実は全く浴びないことも健康に悪影響を及ぼします。
人間の皮膚はUVB(紫外線)を浴びることで、ビタミンDを生成する働きがあります。ビタミンDは骨の形成に欠かせない成分であるため、不足すると骨粗しょう症になるリスクが高まります。またビタミンDが不足すると、糖尿病や高血圧、自己免疫疾患や精神疾患のリスクが高まるとも言われています。

■紫外線でリスクが軽減される病気
・骨粗しょう症
・糖尿病
・高血圧
・自己免疫疾患
・精神疾患

過度に浴びると悪さをする紫外線ですが、UVケアに気を付けて適度に受けることで、健康的な体を作ってくれる存在でもあるのです。

紫外線が一番多い季節はいつ?


人間の体に適度に必要な紫外線ですが、季節によって、どれくらい量に違いがあるのでしょうか?また、必要なUVケアに違いはあるのでしょうか?季節による紫外線量の変化や強さについて、詳しく調べてみましょう。

UVケア必至!真夏の紫外線量

一日のうちで紫外線が多い時間は朝の10時頃からお昼の3時頃で、そのピークはお昼の12時から1時頃です。この時間帯は仕事などで外出している人も多く、UVケアが欠かせない時間帯と言えます。
そしてその紫外線量が一年でもっとも多いとされるのが、8月です。これは紫外線の強さと日照時間を掛けて計算した指標なのですが、実は4月と5月も、8月と並んで紫外線量が多い月なのです。
UVケアは夏にすれば十分だと考えている方も多いかもしれませんが、紫外線は夏の前から私たちを脅かしています。UVケアを始めるタイミングは、夏前の4月頃と覚えておきましょう!

天気による紫外線量


紫外線量が多い月が4月、5月と言うのは意外だったかもしれませんが、紫外線量が少ない6月~7月はUVケアをしなくてもいいのでしょうか?残念ながら、そういうわけではありません。6月~7月にも、UVケアは重要です!紫外線量が少ないはずの6月~7月ですが、UVケアを欠かしてはいけない事情があります。それはいったい、なんでしょうか?紫外線量と天気の関係についてご説明いたします。

紫外線と雨の関係

一年の中でもっとも紫外線が強い時期は、実は6月です。7月も6月と並ぶ水準で紫外線は強く、本来であれは一番UVケアを必要とする季節です。しかしこの時期には梅雨を迎えている地域が多く、雨による日照時間の減少で紫外線量が少なく計算されるのです。
と言っても「雨=紫外線が無い」という訳ではありません。雨や曇りの時でも紫外線は降り注いでいます。天気が良い状態の紫外線を100とすると、くもりの天気で60、雨だと30程度の強さの紫外線があるのだそうです。太陽が出ていないからと言って、UVケアを怠らないようにしましょう。
ちなみに6月~7月は紫外線が強い時期なので、梅雨の晴れ間に強烈な紫外線を受ける可能性があります。6月~7月は、梅雨時といえどもUVケアの備えを忘れてはいけません!

日傘は危ない!?UVケアの落とし穴


UVケアには日焼け止めやUVケア化粧品以外にも、日傘を差すなどの対策があります。お肌に降り注ぐ紫外線を遮る日傘は、差しているだけで大きな安心感が得られるものです。
しかし日傘を差すというVU対策には、気を付けなければいけない落とし穴があります。それは、光の反射です。光の反射には、以下の種類があります。

地面からの反射

私たちが普段歩いているアスファルトは、直射日光に対して約10パーセント程度の光を反射しています。直射日光に比べれば少ない数値ですが、日焼け止めなどのUVケアをしていなければ、日傘を差しても日焼けをしてしまいます。

エアロゾル反射

直射日光を避けて日陰に避難しても、日焼けから逃げ切ることはできません。紫外線は、空気中の粒子(エアロゾル)でも反射を起こします。この光を「散乱光」と言いますが、散乱光はあらゆる方向から反射してきます。例えば、木陰に隠れて太陽と反対方向を向いたとしても、散乱光はあなたの皮膚に届いているのです。


紫外線からお肌を守りたいのであれば、直射日光だけではなく、あらゆる場所から反射する光にも気を付ける必要があります。日傘を差す時でも、日焼け止めなどのUVケアは必ず行いましょう。

日焼けの種類


UVケアが不十分な状態で紫外線をたくさん浴びると、当然ながら日焼けをしてしましいます。日焼けは大きく分けて2つの種類があり、その種類によって起きやすい皮膚障害が違います。

肌が赤くなる「サンバーン」

色白の人が日焼けをすると、お肌が燃えるように真っ赤になります。このような肌色の変化を「サンバーン」と言います。サンバーンのお肌は紫外線に弱く、光老化や皮膚がんになるリスクが高い傾向にあります。メラニン色素が少ない白人は、この傾向が特に顕著です。

肌が黒くなる「サンタン」

太陽に当たると、わりと早い段階で黒く焼けるお肌を「サンタン」と言います。日本人など黄色人種の多くは、このカテゴリーに分類されます。サンバーンと比べると紫外線に強い肌質ですが、サンバーンのように「赤みが引いたらすぐに白くなる」という性質ではありません。色白を保つためには、サンバーン以上にUVケアに注意が必要です。


サンバーン、サンタンともに、日焼けの反応には個人差があります。私たち日本人はサンタンに分類されてはいますが、日に当たっても赤くなるだけの人もいれば、すぐに黒くなる人もいます。どちらの肌質も一長一短ありますので、どちらもVUケアはしっかり行いましょう。

まとめ

私たちのお肌にとってトラブルの原因となる紫外線ですが、季節や天気によっても量が変わり、それぞれに合ったUVケアが必要なことが分かりました。紫外線に注意が必要なのは夏だけではありませんので、UVケアは早めに始めましょう。
また紫外線は、過度に浴びると皮膚だけではなく全身の疾患に繋がるのも怖いところです。女性にとっては美しさを保つためにするUVケアですが、健康な体作りにも大切だということを覚えておきましょう!